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疑義紹介

 薬剤師法第24条には「薬剤師は処方せん中に疑わしい点があるときは、その処方せんを交付した医師、歯科医師または獣医師に問い合わせてその疑わしい点を確かめた後でなければこれを調剤してはならない。」とあり、疑義照会の必要性が謳われています。これまでは薬品名、剤形、用法、用量などの記載不備や誤記についての照会が主な項目でしたが、薬歴管理や患者様からの情報収集が充実してきた結果、現在ではコンプライアンス、相互作用、副作用などの安全性に関連した疑義照会が増え、充分にリスクマネジメントの役割を担っているといえるでしょう。

 日本薬剤師会の発表では、平成10年の調査では、疑義照会率2.17%、処方変更率1.5%、平成12年の調査では、同2.38%、1.6%、平成14年の調査では、同2.91%、1.54%と年々疑義照会率が上がっていることにも、適正使用に対する認識の高まり、職能を発揮する意識が表れているといえます。当薬局のデータでもそのことは示されています。
 このように疑義照会は、薬剤師の力量が問われる業務の中心にあるものと言えます。



調剤過誤防止

 保険薬局にとってのリスクマネージメントでは、人間の係わる作業から過誤を皆無にすることは不可能であることから、患者様が被る被害を最小にすることが重要であるといえます。
 医療で発生するリスクを低減することは、事故の重さだけでなく、発生頻度を考慮して合理的な対策を立てる必要があります。

 過誤の発生は、規定されている作業手順の不履行から起こります。
それでは、なぜ作業手順不履行が起こるのかというと、何らかの『要因』を引き金にして『個人の要素、すなわちヒューマンファクター』が引き起こされるからであり、このためヒューマン・エラーという言葉があります。このことから、リスクマネージメントのポイントとして以下の点が重要です。

1.人間は間違えるものである 2.原因の解明と過去の実例に学ぶ 3.機械は技術者としての感性を持たない
4.ミスを減らす、間違えても安全サイドに働くシステムの構築 5.事故発生時の対応で重要なことは、説明責任を果たすこと


 過誤防止のため、ハード面(監査システムの導入など)、ソフト面(作業手順の規定など)は解決できます。しかし最終的に問題なのは、薬剤師個々に違うヒューマンファクターを解決する努力であり、それは心の問題でもあるともいえます。ヒューマンエラーをなくすためには私たちの安全意識を高めることが必要であり、このためには医療安全の当事者であるとう意識が重要なのです。
 当社では新人薬剤師教育の中で徹底してそれを学んでもらいます。


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電子薬歴

 2001年に日本薬剤師会は「薬歴の電子媒体による、保存に関するガイドライン」を公表して初めてその基準を示しました。示された真正性、見読性、保存性を保つことは、電子薬歴が公の記録文書として認められるための基準であり、現状の電子薬歴はこの基準を満たすことで、足ぶみしているように感じます。そこで、手書き薬歴の有用性を上回る、電子化による薬歴管理の発展性を考えてみます。
電子薬歴
 薬歴の個々の患者様への有用性は、いうまでもなく薬の安全と有効性を提供するために記録、活用されることにあります。
 しかしそれだけではなく、患者様に起こった体調変化を詳細に記録した薬歴情報は、薬の使用実態そのものであり、いいかえれば薬歴の有用性は、医薬品安全性情報が蓄積されていることである、と言えます。2001年に施行された「市販後直後調査」は、「保険薬局は対象としない」としていますが、このように、薬の使用実態を知り得て、報告できるのは、我々保険薬局であることを訴えていく必要があります。もし市販後調査や、イベントモニタリングとして、個人情報を活用できる機能を持った薬歴管理に発展させることが出来れば、保険薬局に蓄積される情報の重要性を証明することが可能であり、このことが、薬歴管理を電子化する最大のメリットではないかと考えます。レセコンは、相互作用のチェックソフトを導入することなどにより添付文書情報を持つことも可能です。このように豊富な薬歴情報をデータベース化し、活用できる機能を持った薬歴とは、電子薬歴単独ではなく、レセコンのチェック機能、集計機能とのリンクがポイントになると考えました。これによって、患者様情報と処方内容を自動チェックすることができます。

 具体的には、併用薬の重複・相互作用の防止、副作用の再発防止、薬剤と禁忌疾患や注意が必要な疾患のチェックが可能になります。同様に薬歴とレセコンの機能がリンクすることで、可能になるのが集計機能です。薬歴に集積される情報をデータベース化することで、薬剤疫学的な解析が可能となります。つまり疑義照会などの集計で薬剤師のアウトカムの評価を数値で表すことが可能となり、また薬識度やお薬手帳の認識を集計することで、患者様集団の傾向の把握が可能となります。さらに、モニターしたい薬を使用した患者様に起こった体調変化等のイベントを集計し、医薬品の安全性情報として集積することが可能になります。薬歴の電子化は決して、「省力化・省スペース化」を目的したものではなく、当社は「チェック機能・集積機能」を持つことでメリットを実現できる薬歴ソフト運用を目差して検討しています。


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お薬手帳

 にいがた調剤薬局では、お薬手帳がより有用に活用されるためには、患者様の利用度を向上させることが重要であると考えます。そのためには患者様個々の利用度を把握する必要があると考え、独自に利用度を把握するために、薬歴簿の内容、お薬手帳の利用状況を調査、分析し利用度レベル表というスケールおくすり手帳を作成し、利用度レベルに応じたアプローチを行っています。
 そしてこのアプローチによって、お薬手帳は、薬の適正使用のツールとして医師・薬剤師にとっても重要であることを患者様に実感してもらうことができ薬に対する患者様の自己管理意識が向上すると考えます。

お薬手帳 利用度レベル表

お薬手帳 利用レベル表

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